素敵なひととき

出会いを求めて

さんざん、モメたあげく、急きょ、実家行きを決行した。 彼は先輩に頼み込んで、車を借り、私は激怒し、思いっきりムクレあがった。
彼は、ただ困っていた。 家族との紳が強い彼にとって、帰省はどんな旅行よりも楽しみだったのだ。
私も当然、同じだと思い込んでいたのだろう。 いや、私だって、帰省は楽しみではある。

なぜなら実家には愛犬・ロンがいるからだ。 かわいそうに、私が大学へ入ったという事情のわからない(だろう)彼は、ある日突然、目の前からいなくなった私を、死んだんじゃないかと心配していると思う。
私も、心からロンに会いたい。 地図と格闘して私を連れて行ってくれた。
しかし、時期はずれの潮来には、ほかにお客はだ〜れもいない。 「空いてていいよ」と、彼は言い張ったが、2人っきりで渡し船に乗り、編み笠をかぶってもマヌケである。
私は結局、最後までムスッとしたまま、写真に映った。 帰省先で友達が、「どんなカレなの?」と、しつこく追及してきた。
私は潮来で撮った写真を見せた。 「あれえ、仲悪いの?」放っといてくれ。
帰省中、しかし、私は反省した。 よく考えれば、私は彼に何もしてあげていない。
していることといえば、彼の作ったご飯を食べることと、文句を言うことだけだ。 せめて、私が料理のウデを上げれば、いや、それ以前に料理をおぼえれば、もしかしたら彼もお返しに、と、もっとデートの演出に目覚めるかもしれない。
男女関係は持ちつ持たれつ、だ。 そこで、生まれて初めて、私はまじめにお料理というものに取り組んでみることにした。
頼りは当然、完壁主婦の母。

出会い情報はすぐに役立ちます。男女の出会いは必然です。